スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

こころるらじお(被災女性に寄り添うラジオ番組)

こころるらじおを主催しているおとな女子3040PROJECTより「お力添えのお礼をご報告」のお手紙が届きました。
当ネットワークから、些少ですが寄付金を送ったからです。
7月6日(金)より地元FM局(Date FM)を通して、北は岩手県沿岸部から宮城県全域、そして福島原発を抱える福島県沿岸部へ番組を届けているとのこと。
おとな女子3040PROJECTはこれまでも被災女性の語りあいの場「こころるトーク」や、被災女性のおとなカフェイベント「こころるカフェ」をひらき、たくさんの女性に家族役割を離れて本来の自分に戻れりつながりを取り戻す時間を提供してきました。さらに、番組を通して、被災からくる苦しみや孤独感が少しでも和らぐよう、また、希望や夢を再び人生に見出せるようにしていきたいとのこと。
おとな女子3040PROJECTのみなさま、こちらこそありがとうございます。
みなさまの優しいお心を感じます。
素敵な音楽と優しい声に癒されました。不安を感じやすい夜にどうぞ、みなさまの思いがとどきますように。

ひとつずつ事後報告

6月29日アメリカの慈善団体BLESSINGの女性スタッフに被災地での女性支援についてレクチャーする。
東北で中古の船!や日本のメガネさんと協力して眼鏡を配布するか都度をしていたが、これからは女性支援も行っていきたいとのこと。http://http://objapan.org/menu01.html
外国の援助団体が東北地方にはいる難しさはあると思うけれど、だからこそできることもあると思う。外国籍住民だってすんでいる。でも、外国籍住民の名前は、住民票にはなく在留登録者リストに記載されているため、自治体が被災者リストなどを作成するときは同居家族とは別扱いになっていたそうです。「住民として家族や近所の人と一緒に扱ってほしい」「日本語ができない人でも一緒に避難訓練に参加できるようにしてほしいという要望があったとのこと。(東日本女性支援ネットワーク「こんな支援がほしかった!災害支援事例集」より)
より、困難な状況にあるときほど、マイノリティへの支援を忘れてはならないと、思います。

こころるらじお

☆東北応援企画☆

仙台にすむ30~40代のおとな女子を中心に、東北支援のためのラジオがはじまっていす。
http://oj3040.exblog.jp/i7/
企画書はこちら→http://www.resilience.jp/pdf/kokoru-radio.pdf

同じ思いを持った人たちが語りある、安心して話せる場所がある、そういうところに行けなくても、その人たちの思いや行動にラジオを通して出会えることは、とても豊かで大切あことだと思います。

災害時の性暴力・DV防止ネットワークからも少ないながらも寄付金を送りました。


☆しばらく、私生活に追われていたのですが、今後は少しまめに発信していきたいと思います。よろしくおねがいします☆

山本潤

3月11日

一年間はあっという間でした。
被災地に行った時、支援物質の協力を呼びかけた時、安全啓発カードをつくった時、車両提供の働きかけ、提言書を提出した時、多くの人たちとの大切な出会い、そして力に支えられ、災害時の性暴力・DVネットワークでは自分たちにできる形での支援活動を続けることができました。
被災者の方、被災者でありながら支援を続けている方、被災地以外から多くの応援をしている方、多くの素晴らしい人たちとの出会いを通して、危機に立ち上がる時の強さ、人を思いやる優しさ、性暴力・DVを許さないという熱い思い、苦しみを分かち合い共に乗り越えていきたいというつながる心を学びました。
14時46分。
亡くなった方々に祈りをささげ、多くのことを失った人たちの心が少しでも安んじられるよう願い、一日も早い復興と自宅たちにできる支援をこれからも継続していくことを誓いました。

ご協力いただいたみなさまにも、御礼申し上げます。

毎日新聞に取り上げていただきました

3月1日の毎日新聞の記事に、災害時の性暴力・DV防止ネットワークでの調査結果を取り上げていただきました。

 この記事を読んで、わたしが驚いたのは避難所で性的被害を受けるケースが公然の秘密となり、自治体職員が「なんとなく分かっているけど、悲鳴が出ず被害の届け出もないので男女の営みに口出しできないんです」と言い、被害届がだされず、加害者男性が避難所で暮らし続けたということである。
 どうなってんの!?
 おかしいと思うこちらがおかしいのかと思うほどの価値観の逆転ぶり。顔見知りの文化では、声を出した方が「あんたさえ黙っていれば何もない」という圧力を受けると聞いたことがあるけれど、本当にそうなの!?
 安全な環境で安心して暮らすという前提はどうなるの。

 これを読んで、私たちが把握した半年間に女性に起った暴力が14件という少ない数なのにも納得がいった。抵抗の言葉さえ発せられない環境では決して声を上げられない。
 加害者の行動が許されている。誰からも制止されず罰せられない状況では、被害者が増えるだけだ。変えていかなければならない。声を受け止められる社会にしたい。

東日本大震災:暮らしどうなる? 避難所、仮設での暴力防げ

 ◇女性、子どもに被害多く 支援団体、対策作りへ実態調査
http://mainichi.jp/select/weathernews/archive/news/2012/03/01/20120301ddm013040021000c.html

東日本大震災に関連して起きた女性や子どもたちへの暴力や性暴力が、相談支援を続けてきた団体によって少しずつ明らかになっている。支援団体は被害実態をまとめ避難所の運営指針や仮設住宅入居後の訪問支援などに生かそうと、情報を集めている。【稲田佳代】
 全国女性相談研究会(東京都豊島区)は、被災地や首都圏の避難所などで女性の相談を受けてきた。会のメンバーで、ふだんは配偶者間暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)被害者の支援などに取り組む吉祥(よしざき)真佐緒さん(42)は、数々の被害を見聞きした。
 福島県内のある避難所では、夜間に30~60代の女性が襲われ性的被害を受ける事件が3件起きていたという。若い女性から「私も襲われるかもしれない。怖い」と打ち明けられ知った。気配や物音で、3人が被害にあったことは避難所の公然の秘密のようになっていた。
 加害者は同じ避難所の中年の男とみられ、周囲も感づいていた。男は深酒をして酔っていることが多かった。吉祥さんは、夜間常駐する自治体職員に相談したが東日本大震災に関連して起きた女性や子どもたちへの暴力や性暴力が、相談支援を続けてきた団体によって少しずつ明らかになっている。支援団体は被害実態をまとめ避難所の運営指針や仮設住宅入居後の訪問支援などに生かそうと、情報を集めている。【稲田佳代】
 全国女性相談研究会(東京都豊島区)は、被災地や首都圏の避難所などで女性の相談を受けてきた。会のメンバーで、ふだんは配偶者間暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)被害者の支援などに取り組む吉祥(よしざき)真佐緒さん(42)は、数々の被害を見聞きした。
 福島県内のある避難所では、夜間に30~60代の女性が襲われ性的被害を受ける事件が3件起きていたという。若い女性から「私も襲われるかもしれない。怖い」と打ち明けられ知った。気配や物音で、3人が被害にあったことは避難所の公然の秘密のようになっていた。
 加害者は同じ避難所の中年の男とみられ、周囲も感づいていた。男は深酒をして酔っていることが多かった。吉祥さんは、夜間常駐する自治体職員に相談したが「なんとなく分かっているけど、悲鳴が出ず被害の届け出もないので男女の営みに口出しできないんです」と言われた。
 その後に襲われた別の中年女性は「やめて」と大声を上げたため、110番通報で警察が来た。しかし女性は「この年で襲われたなんて恥ずかしい。家族に迷惑がかかる」と被害届を出さず、警察の事情聴取から帰ってきた男は、同じ避難所で暮らし続けた。解決策が見いだせず、吉祥さんが男に直接抗議したところ、男は当てつけのようにズボンを脱ぎ下半身を見せた。
 女性たちが声を上げないことについて、吉祥さんは「被害者や加害者、警察官、自治体職員らが全員顔見知りの中で、丸く収めたいという思いが働くのかもしれない」と推測する。
 酒に酔った男性同士が避難所でケンカしているのも目撃した。避難者の女性に尋ねると「毎日です」。暴力を見せることも虐待の一種だ。ケンカの様子を子どもも見ていた。
 女児からは、トイレに男性がついてくる、更衣室をのぞかれる、ひわいな言葉をかけられるなどの訴えが多かった。ボランティアの男性から「チューして」と迫られた子もいる。
     × ×
 昨夏までに多くの被災者が仮設住宅に移った。全国女性相談研究会が仮設住宅を巡回するようになると、10月ごろから相談内容にDVが目立ってきた。「女性相談」と掲げると人目を気にして相談できない人もいるため、「女性限定のハンドマッサージ」と呼び込み、女性たちの声に耳を傾けている。
 吉祥さんが仮設住宅に着いた途端、一室から「てめえこのやろう!」という怒鳴り声と大きな音がしたこともあった。妻が暴力を振るわれているらしく、その家の子どもはおどおどしていたという。
 被災地には、暴力を生みやすい環境要因が増えた。大切な人や仕事を失った喪失感からのアルコールやギャンブルへの依存、夫婦が一日中顔を突き合わせていなければならない狭い仮設住宅、放射能の問題と子育てに対する夫婦の認識の相違、義理の親との望まない同居……。
 吉祥さんによると特に多いのは、震災で失業した夫が義援金や東京電力の賠償金の使い道を勝手に決めてしまうケース。妻が注意すると逆上し、暴れる。生活費を使い込んで渡さないことも経済的なDVに当たる。だが妻のほうが「仕方がない」と我慢したり、「あなたがしっかりしなきゃ」と周囲から励まされることが多いという。
 吉祥さんは女性に、頼れる相談先を1カ所は確保しておくことを勧める。誰かに話せば、「何か分からないけれど生きづらさを感じている女性が、『これはDVかもしれない』と気がつく第一歩になる」からだ。
     × ×
 これまで、大震災に関連した女性と子どもへの暴力について、公的な調査は行われていない。
 性暴力問題などに取り組む被害者や看護師らでつくる「災害時の性暴力・DV防止ネットワーク」は、震災から半年間に、被災3県で少なくとも14件の暴力被害を把握している。報道や被災地の医療関係者からの情報、メンバーが見聞きした情報をまとめた。
 地震による停電中に部屋へ侵入してきた男に女性が襲われた事件や、中学校に寝泊まりしていた女性ボランティアが襲われた事件など強姦(ごうかん)・強姦未遂が4件、強制わいせつが4件、DV2件などだ。DVの1件は、宮城県石巻市の仮設住宅で起きた。男が酒に酔った内縁の妻の顔を殴り、両手両足を縛って頭に布団をかぶせて死亡させたとして逮捕致死罪で起訴された。
 代表の山本潤さんは「平時でもDVや性暴力の被害は訴えにくい。災害時はなおさら沈黙してしまう。被災者から『東北は男尊女卑の文化が根強いから仕方がない』と、あきらめにも似た言葉も聞いた。地域性に配慮した実態把握や支援をしたり、ふだんから暴力防止教育を行ったりすることが必要」と訴える。
 被災地の女性支援に取り組む団体でつくる「東日本大震災女性支援ネットワーク」は3月末まで、被害情報をアンケートで集めている。隠れた被害実態をまとめ、現在、国や地域で策定が進む防災計画や復興計画に反映させようとする取り組みだ。信頼できるデータがあれば、女性が暮らしやすい避難所作りや、他人の目が届かない仮設住宅の支援などの必要性を、行政や市民に納得してもらいやすくなる。
 「被害者本人か、直接被害者から話を聞いた人」の協力を呼び掛けている。情報を提供できる人は同ネットワーク調査チーム(電話03・3830・5285)まで。周囲に知られたくない人には郵送方法などを配慮する。
   東日本大震災に関連して起きた女性や子どもたちへの暴力や性暴力が、相談支援を続けてきた団体によって少しずつ明らかになっている。支援団体は被害実態をまとめ避難所の運営指針や仮設住宅入居後の訪問支援などに生かそうと、情報を集めている。【稲田佳代】
 全国女性相談研究会(東京都豊島区)は、被災地や首都圏の避難所などで女性の相談を受けてきた。会のメンバーで、ふだんは配偶者間暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)被害者の支援などに取り組む吉祥(よしざき)真佐緒さん(42)は、数々の被害を見聞きした。
 福島県内のある避難所では、夜間に30~60代の女性が襲われ性的被害を受ける事件が3件起きていたという。若い女性から「私も襲われるかもしれない。怖い」と打ち明けられ知った。気配や物音で、3人が被害にあったことは避難所の公然の秘密のようになっていた。
 加害者は同じ避難所の中年の男とみられ、周囲も感づいていた。男は深酒をして酔っていることが多かった。吉祥さんは、夜間常駐する自治体職員に相談したが「なんとなく分かっているけど、悲鳴が出ず被害の届け出もないので男女の営みに口出しできないんです」と言われた。
 その後に襲われた別の中年女性は「やめて」と大声を上げたため、110番通報で警察が来た。しかし女性は「この年で襲われたなんて恥ずかしい。家族に迷惑がかかる」と被害届を出さず、警察の事情聴取から帰ってきた男は、同じ避難所で暮らし続けた。解決策が見いだせず、吉祥さんが男に直接抗議したところ、男は当てつけのようにズボンを脱ぎ下半身を見せた。
 女性たちが声を上げないことについて、吉祥さんは「被害者や加害者、警察官、自治体職員らが全員顔見知りの中で、丸く収めたいという思いが働くのかもしれない」と推測する。
 酒に酔った男性同士が避難所でケンカしているのも目撃した。避難者の女性に尋ねると「毎日です」。暴力を見せることも虐待の一種だ。ケンカの様子を子どもも見ていた。
 女児からは、トイレに男性がついてくる、更衣室をのぞかれる、ひわいな言葉をかけられるなどの訴えが多かった。ボランティアの男性から「チューして」と迫られた子もいる。
     × ×
 昨夏までに多くの被災者が仮設住宅に移った。全国女性相談研究会が仮設住宅を巡回するようになると、10月ごろから相談内容にDVが目立ってきた。「女性相談」と掲げると人目を気にして相談できない人もいるため、「女性限定のハンドマッサージ」と呼び込み、女性たちの声に耳を傾けている。
 吉祥さんが仮設住宅に着いた途端、一室から「てめえこのやろう!」という怒鳴り声と大きな音がしたこともあった。妻が暴力を振るわれているらしく、その家の子どもはおどおどしていたという。
 被災地には、暴力を生みやすい環境要因が増えた。大切な人や仕事を失った喪失感からのアルコールやギャンブルへの依存、夫婦が一日中顔を突き合わせていなければならない狭い仮設住宅、放射能の問題と子育てに対する夫婦の認識の相違、義理の親との望まない同居……。
 吉祥さんによると特に多いのは、震災で失業した夫が義援金や東京電力の賠償金の使い道を勝手に決めてしまうケース。妻が注意すると逆上し、暴れる。生活費を使い込んで渡さないことも経済的なDVに当たる。だが妻のほうが「仕方がない」と我慢したり、「あなたがしっかりしなきゃ」と周囲から励まされることが多いという。
 吉祥さんは女性に、頼れる相談先を1カ所は確保しておくことを勧める。誰かに話せば、「何か分からないけれど生きづらさを感じている女性が、『これはDVかもしれない』と気がつく第一歩になる」からだ。
     × ×
 これまで、大震災に関連した女性と子どもへの暴力について、公的な調査は行われていない。
 性暴力問題などに取り組む被害者や看護師らでつくる「災害時の性暴力・DV防止ネットワーク」は、震災から半年間に、被災3県で少なくとも14件の暴力被害を把握している。報道や被災地の医療関係者からの情報、メンバーが見聞きした情報をまとめた。
 地震による停電中に部屋へ侵入してきた男に女性が襲われた事件や、中学校に寝泊まりしていた女性ボランティアが襲われた事件など強姦(ごうかん)・強姦未遂が4件、強制わいせつが4件、DV2件などだ。DVの1件は、宮城県石巻市の仮設住宅で起きた。男が酒に酔った内縁の妻の顔を殴り、両手両足を縛って頭に布団をかぶせて死亡させたとして逮捕致死罪で起訴された。
 代表の山本潤さんは「平時でもDVや性暴力の被害は訴えにくい。災害時はなおさら沈黙してしまう。被災者から『東北は男尊女卑の文化が根強いから仕方がない』と、あきらめにも似た言葉も聞いた。地域性に配慮した実態把握や支援をしたり、ふだんから暴力防止教育を行ったりすることが必要」と訴える。
 被災地の女性支援に取り組む団体でつくる「東日本大震災女性支援ネットワーク」は3月末まで、被害情報をアンケートで集めている。隠れた被害実態をまとめ、現在、国や地域で策定が進む防災計画や復興計画に反映させようとする取り組みだ。信頼できるデータがあれば、女性が暮らしやすい避難所作りや、他人の目が届かない仮設住宅の支援などの必要性を、行政や市民に納得してもらいやすくなる。
 「被害者本人か、直接被害者から話を聞いた人」の協力を呼び掛けている。情報を提供できる人は同ネットワーク調査チーム(電話03・3830・5285)まで。周囲に知られたくない人には郵送方法などを配慮する。
   と言われた。
 その後に襲われた別の中年女性は「やめて」と大声を上げたため、110番通報で警察が来た。しかし女性は「この年で襲われたなんて恥ずかしい。家族に迷惑がかかる」と被害届を出さず、警察の事情聴取から帰ってきた男は、同じ避難所で暮らし続けた。解決策が見いだせず、吉祥さんが男に直接抗議したところ、男は当てつけのようにズボンを脱ぎ下半身を見せた。
 女性たちが声を上げないことについて、吉祥さんは「被害者や加害者、警察官、自治体職員らが全員顔見知りの中で、丸く収めたいという思いが働くのかもしれない」と推測する。
 酒に酔った男性同士が避難所でケンカしているのも目撃した。避難者の女性に尋ねると「毎日です」。暴力を見せることも虐待の一種だ。ケンカの様子を子どもも見ていた。
 女児からは、トイレに男性がついてくる、更衣室をのぞかれる、ひわいな言葉をかけられるなどの訴えが多かった。ボランティアの男性から「チューして」と迫られた子もいる。
     × ×
 昨夏までに多くの被災者が仮設住宅に移った。全国女性相談研究会が仮設住宅を巡回するようになると、10月ごろから相談内容にDVが目立ってきた。「女性相談」と掲げると人目を気にして相談できない人もいるため、「女性限定のハンドマッサージ」と呼び込み、女性たちの声に耳を傾けている。
 吉祥さんが仮設住宅に着いた途端、一室から「てめえこのやろう!」という怒鳴り声と大きな音がしたこともあった。妻が暴力を振るわれているらしく、その家の子どもはおどおどしていたという。
 被災地には、暴力を生みやすい環境要因が増えた。大切な人や仕事を失った喪失感からのアルコールやギャンブルへの依存、夫婦が一日中顔を突き合わせていなければならない狭い仮設住宅、放射能の問題と子育てに対する夫婦の認識の相違、義理の親との望まない同居……。
 吉祥さんによると特に多いのは、震災で失業した夫が義援金や東京電力の賠償金の使い道を勝手に決めてしまうケース。妻が注意すると逆上し、暴れる。生活費を使い込んで渡さないことも経済的なDVに当たる。だが妻のほうが「仕方がない」と我慢したり、「あなたがしっかりしなきゃ」と周囲から励まされることが多いという。
 吉祥さんは女性に、頼れる相談先を1カ所は確保しておくことを勧める。誰かに話せば、「何か分からないけれど生きづらさを感じている女性が、『これはDVかもしれない』と気がつく第一歩になる」からだ。
     × ×
 これまで、大震災に関連した女性と子どもへの暴力について、公的な調査は行われていない。
 性暴力問題などに取り組む被害者や看護師らでつくる「災害時の性暴力・DV防止ネットワーク」は、震災から半年間に、被災3県で少なくとも14件の暴力被害を把握している。報道や被災地の医療関係者からの情報、メンバーが見聞きした情報をまとめた。
 地震による停電中に部屋へ侵入してきた男に女性が襲われた事件や、中学校に寝泊まりしていた女性ボランティアが襲われた事件など強姦(ごうかん)・強姦未遂が4件、強制わいせつが4件、DV2件などだ。DVの1件は、宮城県石巻市の仮設住宅で起きた。男が酒に酔った内縁の妻の顔を殴り、両手両足を縛って頭に布団をかぶせて死亡させたとして逮捕致死罪で起訴された。
 代表の山本潤さんは「平時でもDVや性暴力の被害は訴えにくい。災害時はなおさら沈黙してしまう。被災者から『東北は男尊女卑の文化が根強いから仕方がない』と、あきらめにも似た言葉も聞いた。地域性に配慮した実態把握や支援をしたり、ふだんから暴力防止教育を行ったりすることが必要」と訴える。
 被災地の女性支援に取り組む団体でつくる「東日本大震災女性支援ネットワーク」は3月末まで、被害情報をアンケートで集めている。隠れた被害実態をまとめ、現在、国や地域で策定が進む防災計画や復興計画に反映させようとする取り組みだ。信頼できるデータがあれば、女性が暮らしやすい避難所作りや、他人の目が届かない仮設住宅の支援などの必要性を、行政や市民に納得してもらいやすくなる。
 「被害者本人か、直接被害者から話を聞いた人」の協力を呼び掛けている。情報を提供できる人は同ネットワーク調査チーム(電話03・3830・5285)まで。周囲に知られたくない人には郵送方法などを配慮する。
   
プロフィール

Author:SANEjun
2007年SANE(性暴力被害者支援看護師)研修終了。2008年エセナ5女性への性暴力防止のための5回連続講座医療担当。性暴力被害者支援のための活動を行っています

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。